小道具の制作の流れ
Flow of the production of small tools

私たちの仕事は、台本に書かれた文字の世界観を具体的に映像にして表して伝える仕事です。
当然、ドラマ全体の事は番組プロデューサーや監督が決め、セットに関してはデザイナーが作ります。
しかし、それは大まかな基礎となるものであり、そこに命を吹き込むのが我々小道具の役目なのです。

num01台本読み

まず、制作から<台本>が来ます。
テレビ、映画、舞台、イベントどんな内容なのかを確認し読み込みます。
例えば……
・一回目は、「流れを読む」
・二回目は、「本筋(テーマ)を読む」
・三回目は、「小道具をイメージにして読む」

num01美打ち

美術スタッフ(プロデューサー・デザイナー・大道具<装置>・小道具<装飾>・衣装・持ち道具・メイクなど)と技術スタッフ(カメラ、照明)と制作スタッフと打ち合わせ。
台本をもとに監督のイメージをスタッフ全員で確認し、現実性を含めて話し合いながらひとつひとつ物事を決めていく、最も基礎となる大事な打ち合わせ。
ここで、疑問に思ったことやアイデアを提案します。

num01つけちょう書き

青図(セット図面)や打ち合わせをもとに、セットやロケなどに必要な小道具を一点一点発注書に書いて行く。
その発注書の事を「 つけちょう」と呼びます。
本番1日分の小道具発注点数は、多い時で3000点にまで及びます。
ここで飾りや役者の動きのイメージを固め、世界観が決まります。
小道具の仕事の中でも一番の悩みどころですが、自分のイメージを組み立てていく楽しい時間の一つです。

num01発注

小道具会社の担当者と、付帳で一点一点説明し、イメージにあった小道具を発注します。

num01消えものの発注

芝居で飲み食いするものを<消えもの>といい、演出部からのメニューや自分たちで考えたメニューをフードコーディネーターに発注します。

num01買い物・作り物

小道具会社に無いものは、安いものであれば<買い>、高いものは<借りる>手配をします。
自分のイメージに合ったものを探したり、製作したりする時間が、小道具担当者として一番楽しい時間でもあります。

num01道具の搬入

小道具会社から数々の小道具が搬入され、一点一点確認する。
タイアップなどの借り物も搬入もあり神経を使う、飾る前の大仕事です。

num01洗い物

<消えもの>に使う食器などを洗っておきます。
主に、消えものチーフや3サブ、4サブの仕事です。

num01飾り

大道具さん達が建てたセットに小道具を運び込み、各々セットに飾り込みます。
担当者によって、様々な個性が表現されていきます。
セットの内容や状況によっては、徹夜作業も……世界観を作り出す、ここ一番の頑張りどころです。

num01本番前

収録前には、テーブルや椅子など飾った小道具を拭き掃除をして、<役者さん>に気持ちよく芝居していただけるように準備します。
本番に必要な<消えもの>や<役道具>のスタンバイをします。

num01本番中(立ち合い・操作)

スムーズに収録する為に、何回かリハーサルをします。

  1. ドライリハーサル …… 
    セットの中で芝居をしてもらい、途中途中、 監督さんの演技指導でその部分だけ繰り返したりして、芝居を固めたり、動きの中で役道具をチェックします。
    ここで追加発注があったりするので、役者さんと監督さんの動きや会話に集中!
  2. カメラリハーサル …… 
    文字通り、カメラを通したリハーサルで、 モニターを見ながらおかしなところは無いかチェックをします。
    現場に近いモニターで、役者さんの動きだけでなく、背景や周りの小道具もチェックします。
  3. ランスルー …… 
    収録テープを回さないで、本番と同じように行います。
  4. 本番 …… 
    リハーサルでチェックした事を完璧にこなす為、監督さんや役者さんが納得するまで、何度もリテークする事もあります。

それぞれの間には、美術、照明、カメラの各セクションが<なおし>(修正)の時間があります。 カメラポジションによっては、セットの小道具を<わらう>(セットから外す)作業もあります。

num01撤収 <バラシ>

撮影終了したセットは、次のセットを立てる為に撤収<バラシ>します。
飾りの時とは反対で、小道具→大道具の順番でバラシます。
レギュラーセットの場合は、小道具を専用台車に積んで決まり倉庫へ。
一回限りのセットの場合には、小道具会社へ搬出します。
本番の合間を見計らって、バラせるものは、どんどんバラシます。

次週の為に、倉庫の整理整頓も大切です。

num01おつかれさまでした

今日も一日、事故もなく無事に収録終了。
程よい達成感を感じながら何もなければ帰れますが、次の日のスタンバイや飾りをする事もあります。

後は、<オンエアー>を待つばかり


以上が大まかな<小道具>の仕事です。
ワンシーンを撮る為には、想像以上の時間と労力を要するのです。
番組制作は、スタッフひとりひとりの <知力> と<体力>、そして<創造力> の結晶なのです。
ドラマだけではなく、全ての番組にいえますが、やり遂げた時の<充実感/達成感>は最高です!

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